白内障とは
白内障とは、目の中にある小さなレンズ(水晶体)が濁る病気です。
症状や程度はさまざまですが、60歳代で70%、80歳以上になるとほぼ100%の方に白内障が起こります。なかには40歳で発症する方もおり、若いほど進行するスピードは加速します。糖尿病を患っている方や、アトピー性皮膚炎などの治療に用いる薬物類の影響によって、水晶体の濁りのスピードが速くなることもあります。
気になる方は早めの検査をお勧めします。
白内障手術とは
濁った水晶体を超音波で取り出し(超音波水晶体乳化吸引術)、代わりに人工の水晶体(眼内レンズ)を入れる方法です。
手術の技術や機器の向上により、手術時間の短縮とともに術中・術後の痛みも軽減してきました。その結果、当院では日帰り白内障手術、両眼同時手術が可能です。
[執刀医]
当院では大学病院・福井赤十字病院の先生方と共に連携を取りながら、3名の専門医が執刀しています。
- 鯖江清水眼科 院長 清水悠介
- 福井赤十字病院 代表部長 小堀朗
- 金沢医科大学 教授 久保江理
手術の流れ
黒目(角膜)と白目(強膜)の境目あたりを切開し、水晶体の前嚢(ぜんのう)を切り取ります。
水晶体を超音波で砕いて吸引、除去。後嚢(こうのう)とチン氏帯は残します。
眼内レンズを元の水晶体があった部分に挿入して手術を終了します。
手術のステップ
術前
手術後の「見え方」に満足を得られるよう、複数回の術前検査を行って眼内レンズ度数決定の精度を高めています。
当院では乱視矯正用の眼内レンズも取り扱っています。
主な検査
- IOLマスター
- 目の中に入れる眼内レンズの度数を決めるため、眼の長さと角膜の形状を測ります。
- 散瞳検査
- 瞳孔を開き、水晶体や眼底のすみずみまで確認する検査です。
- 角膜内皮細胞検査
- 手術を安全に行うために角膜内皮細胞が減っていないかを調べます。
- OCT
(眼底三次元画像解析) - 白内障以外にも視力低下の原因がないかを確認するため、網膜上の検査を行います。
手術
当日
手術終了後は2時間ほど、病室で休憩していただきます。
眼帯またはゴーグルをしたまま帰宅していただき、そのまま安静にお過ごしください。
術後
診察
レンズが正しい位置に固定されているか、感染を起こしていないかなどを確認します。翌日、ご来院時に眼帯を外し目の周りを拭きます。
※手術後1週間程度は、まだ切開創が開いたままなので、できるだけ安静にお過ごしください。
定期検診
術後は、定期検査を受けてください。定期検査は手術後の回復の状態を知り、また合併症の早期発見のためにも非常に大切です。また見え方が急に変化したり、何か異常を感じたりした場合は、検診日以外でも受診してください。
手術費用について
片眼 | 両眼 | ||
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単焦点眼内 レンズ 乱視矯正眼内 レンズ |
1割負担 の場合 |
約1.5万円 | 約3万円 |
2割負担 の場合 |
約3万円 | 約6万円 | |
3割負担 の場合 |
約4.5万円 | 約9万円 |
※高額療養費制度の適用となる場合があります。詳しくは受付にてご確認ください。